生殖細胞の発生

生殖細胞

生物の細胞は生殖細胞群(germ line)と、それ以外の全ての細胞=体細胞(somatic cells)に分けられる

生殖細胞群:精子、卵子、またその形成前の各段階の細胞のこと。遺伝子を次世代に伝える*役割を担う

(*体細胞の遺伝子に変異が入ってもその個体だけの問題で子孫には受け継がれないが、生殖細胞の変異は伝わる。)

 

生殖細胞の発生

生殖細胞は発生の初期で生殖細胞になる事を運命づけられ、生殖腺(gonad)と呼ばれる部位に移動する
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性決定がなされると生殖腺は卵巣もしくは精巣になる事を運命づけられる(胚発生の途中の時期)
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配偶子(卵子・精子)の形成を開始

 

配偶子の形成

卵子の形成(卵形成)

 

卵形成1

生殖細胞が卵祖細胞(oogonia)となり、分裂して増える
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分裂を停止した細胞を一次卵母細胞(primary oocyte)と呼ぶ

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卵は著しく成長し内部に受精後の初めの胚発生に必要な栄養、材料を蓄える
・蓄積する物質は卵自身が合成するものの他に周りの細胞も合成したり(ハエ等)、 体内の他の器官で作られ、循環器系を通って運ばれてくる場合(鳥類、カエル等) などもある。またこのときの核は非常に大きく卵核胞と呼ばれる

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第一減数分裂*(注1)がおこり、第一極体が放出され、二次卵母細胞(secondary oocyte)となる

   卵母細胞の一次、二次減数分裂では分裂したもう片方の細胞は小さく   第一、第二極体と呼ばれる。放出された極体はやがて退化し、この後   の発生には役割を持たない

  

*動物種によっては第一または第二減数分裂の途中で長い休止期に入り、受精またはホルモン刺激で分裂が完了する

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第二減数分裂が起こり、第二極体が放出される

  

  

 

 

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さらなる生理的な成熟を経て成熟卵となる。

 

精子の形成精母細胞


生殖細胞は精祖細胞(spermatogonia)となり、分裂して増える
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一部が一次精母細胞となる
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減数分裂により均等に二つに分かれる
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二次精原細胞となる
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続けて二回目の減数分裂が起こる
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精子細胞が出来る
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成熟して精子になる

精子精子になるとき、細胞質の大部分を捨て身軽になる。

残った部分はDNAを保持する核と運動性を保つためのミトコンドリア、鞭毛、卵子と融合するための先体という構造を持つ。

精子はそのままでは受性能はなく、雌性生殖管で成熟する事によって

受性能を獲得する

 

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